はて、これはなんでしょう？　一見、なんだかわからないかもしれませんが、これは変電所の柵の部分。そう、今まさに変電所から電気が飛び出していく場面なのです。

　3本×4回線＝12本の送電線が、変電所内の低い鉄塔から外の1号鉄塔に手渡されています。まるでピストルの銃把を握り引金を絞っているかのようなその形は「電力を射ち出している！」という感じがしますね。

　余談ですが、私、この送電線群の下をくぐりました。写真ではわかりませんが、送電線は写真向かって左、1号鉄塔に向かって急激に上昇しているものの、写真の送電線の下は高さ約4m程度しかありません。手を伸ばせば届きそうな高さです。

　「常に高電圧下に置かれる東京電力の社員が特別短命というデータはありませんよ」というセリフを、私は聞いたことがありますし、それを疑う気持ちはありませんが、「ブーン」というかすかな音を聞きながらくぐった送電線の下で、よろけるような感覚がしたのは、気のせいだったのでしょうか？