「第2回世界鉄塔調査学会」開催される!!

 

 1999年11月初旬に執り行われた「第1回世界鉄塔調査学会」から3ヶ月と経たない2000年1月30日午後2時、関西支部学会員の海原みはる氏の呼びかけにより「第2回世界鉄塔調査学会〜大阪大会」は開催されました。

 今回、参加を表明していた鉄塔研究者4名(+1名)は定刻どおり、集合場所の「大阪南港ニュートラムフェリーターミナル駅バス乗り場」に集結……しませんッ! なんと、フルタニアン(+1名)がいきなりの大遅刻です。

 街のウワサでは、フルタニアン(+1名)はめったに来られない大阪にウカれ、ふたりで道頓堀名物「本家日本一大たこ」のたこやきを食べているうちに時間を忘れた、というコトですが、さすがにそんなアホな……ボコッ!……と、とにかく(^o^;)、それからしばらくの後、4名(+1名)は大阪南港発電所「ELCITY館」前に集結しました。

 上の写真は開催式典の模様です。右から、H2氏、みはる氏、上野氏、フルタニアン、その前のカモが発電所のイメージキャラの「エルくん」です(ちなみに(+1名)は嫁入り前につき自粛)。

[ELCITY館]

 ところで、大阪南港火力発電所は、関西電力でも特にPRに力を入れている施設らしく、非常に立派な展示設備「ELCITY館」があるのが特徴です。

 館内には火力発電所のしくみや電気に関連した説明パネルなどの豊富な展示があり、2階には小さなお子さんを対象とした遊び場なんかもあります(なぜかイライラ某モドキも)。設備はどこも明るくキレイで、たくさんの子供連れで非常に混雑しているのも頷けました。

 さて、そんなELCITY館ですが、我々の目当ては電気バス「エルトラム」による施設見学でした(惜しくも冬期でしたので電気バスではなく、普通の小型バスでしたが)。構内をゆっくり一周し、バスガイドのお姉さんがアナウンスまでしてくれます。
 しかも、なッ、なんとッ! 15時の見学バスに限っては、発電所内部まで案内してくれ、タービン、発電機、中央制御室などをじかに見ることまでできるのですッ!

[見学バス]
[タービン外観]

 と、いうわけで発電所内部です。まず、アツい! 当然ですが、モノを燃やしているだけあって、冬にもかかわらず室内はとてもアツいのです。左の写真のバカでっかいカマボコ状の装置がボイラーとタービンです。

 このボイラーは天然ガスを燃料とし燃焼温度1500℃の高熱の蒸気を発生、この大きさのタービンを1秒間60回転もさせます。でもって、その蒸気を冷やすのは1秒間に80トンもの海水……どれもケタ外れでサッパリピンときませんね……ま、いいや。

 それはともかく、さらに発電所の奥へ向かいます。すると……ジャジャーン! ウルトラ警備隊指令本部ッツ! ……じゃなかった、中央発電制御室があるのでした。

[中央制御室]

 モノモノしい装置が並んでいるわりには、スタッフの数は少なく、たった7名で3台の発電機の状態を監視制御しているという話でしたが、それもコンピュータの助けあってのコトだそうです。

 ちなみに、制御室入口のドアの脇には「携帯電話入れ」と書かれた小さな箱がありました。そうですッ! 旅客機が飛行中には携帯電話使用禁止なのと同じく、電波がコンピュータに悪影響を及ぼさないよう、携帯電話の持ち込みを禁止されているのです。火力といえどスゴいエネルギーのミナモトなのですから当然といえば当然ですけどね。

[白ネギ煙突]

 さて、引き返して発電所を出ると、建物の周囲を回りながら各施設の紹介があり、最後に巨大な煙突の説明がありました。
 この煙突は高さ200mもの高さがあること、愛称として「白ネギクン」などと呼ばれていること、夜には季節に応じた色のライトアップがされること、などです。

 オモシロいのはライトアップに使われる電力に、太陽電池による発電電力が使われているところ。太陽電池では発電量に限界があるせいか、おマヌケなことにライトアップはパートタイム(15分置き)です。すぐソコにあふれんばかりの大電力があるのに関わらず、そういう仕組みするあたり……省電力に対するコンセプトを示している……のかな?

 おや? そういえば、ここまできて、鉄塔がないのに気付きました(^-^;)? そうなのです、この発電所は地中送電をメインにしており、所内に鉄塔は1本もありません。うーむ、まったく鉄塔のない場所で世界鉄塔調査学会が開かれるとは、これ如何に?

 ひと通り見学も終わったのでELCITY館に戻り、一同で懇親会を行いました(館内にはちょっとしたカフェもあるのです)。すると、おもむろに上野さんが鉄塔アルバムを取り出します。中身は珍鉄塔爆発状態! 気が付くとH2さんも鉄塔アルバムを出しているッ! 一同、思わず回覧タイムです。

 ちなみに、フルタニアンが学会恒例「鉄塔に登りたいかッ!」という質問を投げたところ、素早く元気よく手を挙げたのは船乗りのみはるさんでした。マストに登り慣れてますからねぇ(^-^;)。

[トボトボ]

 さて、時間も迫ってきたので駅に戻ろうと、受付のお姉さんにバスの時刻を確認してバス停に向かいました。しかし、一向にバスがきません。時刻表をよく見ると……ガーン! 時間を1時間まちがえてる〜ッ!

 結局、トボトボと歩いて駅まで向かう鉄塔レンジャー5人組なのでした。

 ……というわけで、今回も非常に有益な「第2回世界鉄塔調査学会〜大阪大会」でした。以下は参加した各人からの一言コメントです。

海原みはる
 「見学者は、私達ぐらいだろう・・」私は、思っていました。ところが、すでに、受付開始時間前に、行列ができており(冷汗)、定員24名がアッという間に、埋まりました。

[海原みはるさんの成果]

 タービンや制御室も見学できるということで、人気があるそうです。正直、驚きました。
 南港発電所では、ボイラにて天然ガス(LNG)を燃焼、水を沸騰させ、この水蒸気でタービンを回し、回転軸を発電機に伝えて発電しています。ちなみに、巨大タンカーなどの、タービン船では、ボイラにてC(低品質)重油を燃焼、水を沸騰させ、この水蒸気でタービンを回し、回転軸をスクリュー・プロペラに伝えて推進力にしています。思わぬ、共通点がありました。
 「鉄塔オフ」と歌っておきながら、鉄塔は、ありませんでしたが、送電線の起点「電気の源」を見学でき、とても、嬉しかったです。
 最後になりましたが、あいにくの天候不良の中、上野様、H2様、フルタニアン様&ハニー様。この度は、本当にありがとうございました。次回、関東での「合同鉄塔オフ」楽しみにしています。

[H2 CORP.さんの成果]

H2 CORP.
 今回はあいにくの雨天でしたがとても楽しかったです。鉄塔のページを開いてから、まさか発電所へ見学に行くとまでは正直思っていませんでした。何というか、びっくり。

 ところであの巨大な煙突、白ネギという名前がついてるそうですケド、発電所のマスコットキャラクターがカモだというのは・・・し、仕組まれている!
 上の写真が今回の学会の成果(?)です。管制室の前に貼ってあったスローガンが意味不明でいい感じ。
 バスで仕組みを見学する以外は、発電所だという事を感じさせない作りでした。喫茶スペースまであって、甲冑が立ってて、なんというか、びっくり。 また参加したいです。鉄塔オフ。

上野 治久
 <準備中>

[上野 治久さんの成果]
[フルタニアンの成果]

フルタニアン
 みなさんお疲れサマでした。イキナリの大遅刻には大陳謝です。すみましぇんm(_ _)m。
 それはそうと、今回もとても勉強になったオフ会でした。普段、キラわれることさえあれ好かれることの少ない電力設備に、ここまでのPR設備を併設して市民の交流の場として提供している関西電力には感動させられましたね〜。

 左の写真が今回の学会の成果です。エコアイスのぬいぐるみです(一応ペアでソロえました)。
 しかし関西勢力も関東勢力に負けじと元気でしたね〜! 次回は関東&関西合同オフかッ!?

フルのハニー
 先日は、鉄塔無知な私をメンバーに入れていただいてホントに有難うございました。参加されたみなさんの鉄塔へのアツイ想いを知る事ができて、貴重な時間を過ごしました。
 右の写真がダーリンにプレゼントされた、今回の学会の成果です。
 次回の鉄塔オフに向けてガンバッテください。お疲れ様でした

[フルのハニーの成果]


 

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