SVX日記
2004-07-21(Wed) 続・DC-DC電源回路
今日の作業は、正式に3端子レギュレータをヒートシンクにネジ止めする作業からの開始である。縁起物なので、余っているCPU用のシリコングリスをヒートシンクと3端子レギュレータの裏面に塗る。で、位置を合わせてネジを締め、キュッと固定した時にあることに気がついた。「このまま基板に取り付けると、足のピン配置が逆になってしまう」ではないか。いきなり作業中断、PCを立ち上げなおして、基板レイアウトの修正である。あほー。
今回は幸運にして、基板のスペースに余裕があったので、一部のパターンを裏返しにすることで、簡単に修正できた。あーよかったー。いつもは配線に凝りすぎて基板サイズを最小にしてしまうので、間違えると地獄に落ちることが多いのだ。
ついでに電圧調整を行う抵抗値の計算もしておこう。このLT1084CTという石、電圧調整端子をグランドに落とすと1.25Vという出力電圧となるが、出力端子からの出力を分圧して電圧調整端子に与えることで、出力電圧を15V程度まで引き上げることができる。出力電圧は式(1+R1/R2)x1.25で与えられるので、手持ちの抵抗器を使って12Vを出力できるよう頭をヒネる。
LT1084CTのデータシートによればR2に90Ω程度、R1に1kΩの可変抵抗を与えて調整するようになっている。しかし、両者とも手持ちのストックにはなく、90Ω近辺の抵抗は10,75,470Ωしかない。とりあえず、大き目のほうがよいだろうということで470ΩをR2(図で上部の抵抗器)に与えてみる。で、R1(下部の抵抗器)に必要な抵抗値を逆算すると4042Ωである。再び部品箱をひっくり返すと3.3kΩの抵抗器がある。ということは、1kΩの可変抵抗を直列につなげばちょうどよく調整できそうである。理論では、ここで10kΩの可変抵抗のみをつないでもよいのだが、おそらく12Vに調整するのがかなりセンシティブになってしまうと思われる。やはり1kΩの可変抵抗がよい。が、手持ちにない。ということで、ジャンクから取り外すことを考えた。すると、以前使っていた自作のノートPC用電源回路に載っていることを発見。今は別途ACアダプタを利用してノートPCを駆動しているので、そこから失敬することにした。で、完成したのが以下の回路である。
2009-07-21(Tue) テレビを観る資格、無し
ちょっと前のコトだが、オイラがよく見るニュースサイト「スラッシュドットジャパン」に、飲料の広告がハデに入ったことがあった。
その時の「スラドの住人たち」の反応が、非常に興味深いことこの上なかった。まず、動いはじめたのは「否定派」である。これは主に、うっとおしい、という趣旨のコメントで、別にコレといって面白い内容でもなく、細かい内容は覚えていない。
逆に、しばらく遅れて動きだした「肯定派」のコメントは面白かった。「お前らは、誰のおかげでこのサイトが運営されているのか、認識しているのか?」という趣旨。ホントかどうか知らないが、対象の飲料を箱買いしたというコメントもチラホラ。
しかしながら、同じ「スラド」に頻繁にトピックとして上がる「デジタル放送」「録画」「コピー」「コンテンツ保護」などのDRM問題。こっちは叩かれ放題なのも興味深い。権利関係者側がかなり傲慢な態度に見えるのが原因とはいえ、ほとんど擁護するようなコメントを見たことがない。だが、それって、おかしくないか? 「お前らは、誰のおかげでテレビ放送が運営されているのか、認識しているのか?」
私事ながら、先日、我が家では、初めて地上デジタル受信機器を導入した。「RD-G503W」という東芝のレコーダである。この機械は「デジタル専用」というヤツで、予想通りというか、ダビング10には対応している反面、通常のDVDプレーヤでは読むことができないCPRM対応映像ディスクをせっせと生産してくれる。言い換えれば「通勤時に電車の中でNokiaのN810に転送したテレビコンテンツを視聴する」というスタイルのオイラには、まったく使えない機器である(別に使えることを期待して買ったわけでもないけど)。
んが、見方を変えて考えてみる。そんなオイラにテレビコンテンツを楽しむ資格はあるのだろうか? N810上でMPlayerを使っている限り、CMはビシバシと飛ばせる。別に、N810 に限らず、CMは時間の無駄だから、と、リアルタイムで観られる番組であっても、録画して数十分遅らせ、追っかけ再生して観たこともある。
ビデオデッキというものが世に普及してからというもの、CMを飛ばすことは、市民権を得ているかのように語られているが、それって、本当に当たり前のコトなんだろうか? 別に、オイラはCMの存在を否定も肯定もしないが、見なくて済むものならば、見ないことを選択する。その上で、ズバリ、オイラにはテレビコンテンツを楽しむ資格はあるのだろうか? DRM関連で権利関係者をボコボコにしている「スラドの住人たち」はどうなのか? パッと見では味方のように見えるが、レコーダが売れさえすればいい家電メーカはどうなのか?
一説によると、テレビコンテンツは「視聴率」という、今となってはよくわからない「モノサシ」に最適化して番組を作るようになった結果、低俗な番組が増え「購買力の劣る」貧乏人のためのメディアになり下がっているそうだ。こういっちゃなんだが、いまどきリアルタイムでテレビを観ている層なんざ、いろんな意味で「ヒマな人」には違いあるまい。そして、そうなれば、いつしかCM枠の値段も下がってくるに違いない。
一方で、ウェブ広告という強力なライバルも存在している。こちとら「多忙な人」ほど積極的に利用していそう(憶測)であり、広告をポチッとやれば、そのまま購入可能である。これは、広告主にとっては極めて大きな投資価値を持つはずだ。
個人的には「CMに最適化」せんがために、高画質かつ効率的な「衛星放送」には注力せず、別途、膨大な設備投資をして「地デジ」が立ち上げられたのだ、と思っているが、そんな苦労も「CM枠の価値の下落」という傾向の中では報われまい。
さて、そんな状況の中、別にオイラは、テレビコンテンツが腐っていこうと、放送関係者がどうなってしまおうと、あまり興味はなく、なるようになればいいと思っているのだが、金が回らなくなった結果、面白いコンテンツ自体がなくなってしまうのは悲しい、とは思う。
一方で、私は、カミさんと、一匹のガキと共用で、ネットの郵送DVDレンタルサービスに加入し、月に何枚かのDVDを借り、やはりN810に転送して観ている。つまり「コンテンツには直接に金を払っている」ワケだ。「郵送」というのは、今後「オンライン」に変わっていくものと推測するが、それはともかく、このことは、私が価値あるコンテンツには金を払う用意のある人間である、ということの証明でもある。
そうなれば、私と同じような人間を取り込んで、商売を回そうとした場合、そこにテレビ放送というシステムは絡んでこないのではないか。可能性としては、iTunesMusicStoreのビデオ版。それは既にあるだろうが、現在のテレビコンテンツの多くが載っているワケではないので、使える状態とはいい難い。
iTunesMusicStore上の音楽コンテンツが、さほど不足ではないラインナップに感じるのと同様、ビデオコンテンツがさほど不足ではないように感じるようになり、月に5千円程度で観放題(もちろんN810のような機器にも転送し放題)ならば、正直、テレビ放送という仕組みは要らんような気がする。使い勝手がよければ、AppleTVを導入するのもヤブサかではない。
また、金を出させるならCM無し、というのは当然の要求だが、コンテンツ内にCMを融合するのはどうだろう。それによって視聴料が下がるなら、アリではないだろうか。劇場版エヴァなんて、かなりのCMが練り込んであったが、いまのところ文句を言っている人はみたことがない。むしろ、エヴァ仕様の携帯は完売らしいではないか。こういうのって、一般のドラマでも十分に使える手だと思うな。踊る大捜査線の織田裕二のジャンパーとか、かなり売れたのではないだろうか。
■ 横須賀のアランプロスト [鉄道の編成写真とかも同じですね。誰が撮っても同じ!]
■ フルタニアン(管理者) [ま、単なる記録写真まで、否定するわけじゃあないですけどねー。 ちなみに、単に時刻を記録しておく意味で、出発時、行程の..]