SVX日記

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2016-10-30(Sun) WiiUゲームパッドの左スティック修理が超絶難度だった件について

  今年の1月中旬から、本格的にスプラトゥーンにハマり、もう1年近くも遊んでいる。プレイ時間は500時間に近づいており、これまでの人生で遊んだゲームの中でダントツのプレイ時間であることに間違いなく、まだしばらくはこの調子で順調に人生を無駄にしていく見込みである。

  しかし、恥ずかしながら、いまだウデマエはSの維持が微妙といったところ。得物がハイドラントカスタムなので、味方の強さの影響を受けやすいが、明らかな戦犯をやらかす、という回数は減りつつある気がしている。まぁ、既におっさんなので、反射的な対応スキルは絶望的であり、こんなもんだろう。

  と、そんな戦いを続ける毎日なのだが、今月の頭くらいから左スティックの動きが怪しくなってきた。最初に気づいたのはイカボールのプレイ中。左への動きが大きくなり、スッと止まらず、ボールのトスに失敗するのだ。

  どうも、WiiUにおいては、スティックがおかしくなるのは珍しい症状ではなく、ネット上に自分で修理する方法についてのノウハウが溢れている。一応、工作のスキルについてはやや自信のあるところなので、とりあえず、完全にイカれる前に、先行して部品だけでも買っておこうとアマゾンで「WiiU スティック」を検索してみた。

  すると、交換用部品がずらずらと出てくるのだが、どれも異様に安い。安いが、レビュー欄が荒れている。どうも、ニセモノが溢れかえっているらしく、中には「スティックの押し込みができない」などという笑えないレビューもある。どうやら「あすか修繕堂」というところから買えば鉄板のようなのだが、そのワードで検索しても、胡散クサい業者の商品が出てきてしまい識別が困難なのだ。

  結局「あすか修繕堂」では、基板付きの左スティックは在庫を切らしており、左スティック部品のみのタイプならば購入できることがわかった。送料込み480円。まぁ、いいか。基板へのハンダ付けなんて、オイラにかかればチョチョイのチョイだろう。Y型ドライバも持っているしな。あまり深く考えずにポチり、届いたのは今月の12日。

  画像の説明

  部品が届いたので、シゲシゲと眺めてみた。ALPSの刻印がある。なるほどXY方向に可変抵抗器が取り付けてあり、上下左右のアナログ量を読み取る仕組みだ。光学ロータリエンコーダなら劣化はないが、単なる可変抵抗器なら、そりゃ劣化が避けられんのは道理だ。消耗品という考えなのだろう。一方で、スティックの押し込みは、タクトスイッチによる検出。ごく一般的なタクトスイッチが埋め込まれた形になっている。なるほどね。

  その後、左スティックの動きの怪しさは順調にその程度を増してくるが、カミさんもスプラトゥーンに熱中している最中なので、修理の遅延や失敗が許されない。んが、昨晩、高台の端から意図せず落ちたり、右移動が緩慢で撃ち抜かれたり、ヤグラから勝手に降りてしまったりするようになったことを受け、今日、修理に踏み切ることにした。

  WiiUパッドの分解は簡単だ。左スティックの基板の取り外しも簡単だ。ところが、左スティックの基板から、左スティック部品が取り外せない。なぜって、既存のハンダが溶けないのだ。左スティック部品の本体は大きな金属フレームで覆われており、ハンダゴテの熱がどんどん逃げてしまうのが原因っぽい。

  愛用の温調ハンダゴテだが、初めて450℃フルパワーに調節するも、容易には溶けない。結局、左スティックの再利用はあきらめ、金属フレームの足を表側からニッパーで切り飛ばし、可変抵抗を引きちぎり、部品を破壊しながら、無理矢理に左スティック部品を取り外した。

  ところが、左スティック部品を取り外してなお、基板のスルーホール中のハンダが除去できない。見た目、アニュラリングにはサーマルパターンが施してあるのだが、基板が触れられないくらい高熱になってもハンダが十分に溶けない。オイラははんだ吸い取り線派なのだが、爪楊枝戦法を繰り出すばかりか、安物のはんだ吸い取り器まで動員してもダメ。一瞬、心が折れかけ、修理を断念する直前まで行ったが、結局、ホールの中をドリルで削るという最終手段を講じて、ようやく新しい左スティック部品を取り付けられる状態に持ってこれた。はぁはぁ。

  取り外しができたら、次は取り付け。その熱の逃げっぷりのいい構造から、ハンダ付けにも苦労するかと思ったが、意外にも取り付ける作業は一瞬で終了した。実に部品の再取り付けに要した時間は1時間半。ちょっとタイトルは釣りクサいが、くれぐれも「スティック部品のみのタイプ」を購入する場合は注意したほうがいい。結論から言うと今回の部品の14点のハンダは、取り外すことは想定外のようだ。大出力のハンダゴテ、かつ、かなりのハンダ付けスキルがない限り「基板付きのスティックタイプ」を購入したほうが無難だ。次回があるなら、自分も絶対にそうする。

  画像の説明

  ゲームパッドの再組み立ての前に、コネクタ部分にテスターを当て、スティックの動きに応じて抵抗値がキチンと変化すること、押し込みが検出されることを確認。ゲームパッドを再組み立てして、スプラトゥーンをテストプレイ。ナワバリのネギトロ炭鉱、シオノメ油田とも、キーマンを務めた上での連勝。よっしゃよっしゃ。完全復活じゃ!

  と、今日の工作はまだ続く。最近、またもやマウスのセンタクリックが「渾身の力」を込めないと反応しなくなってしまったので、昨日、ストックしてあった色違いのグレーのものと、下部を丸ごと入れ替える対応を行っていた。というのも、手持ちのタクトスイッチにサイズの合うものがなかったから、修理ができなかったのだ。

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  んが、今回、ゲームパッドから破壊しつつ取り外した左スティック部品に埋め込まれた形になっているタクトスイッチが6x6x4.3mmとドンピシャだったのだ。今回、部品の取り外しに異様に苦労したので、マウスから壊れたタクトスイッチを取り外す際に恐怖感を覚えるほどだったが、何のことはない。あっさり取り外すことができ、あっさり取り付けられ、あっさりと治せてしまった。

  画像の説明

  ちなみに、スティックの修理を任天堂に依頼した場合は4000円強かかるらしい。今回、送料込み部品代480円、タクトスイッチの再利用で-10円ということで、計470円で修理できたことになるが、左スティック部品のみの交換は手間の点で決して得をしない。再度言うが、くれぐれも「基板付きのスティックタイプ」を購入したほうが無難である。