SVX日記

2004|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2019|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2020|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2021|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2022|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2023|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2024|01|02|03|04|

2007-09-29(Sat) Oh!国会図書館

  先日、ひさびさにオークションで個人的に熱くなる出品を見つけた。

  それは「伝説のパソコン雑誌『Oh!mz』を創刊号から数十冊」というもの。オイラはこの雑誌を1984年1月号(当時小学6年生)から、1995年12月に廃刊になるまで、さらには奇跡の復活を遂げた復刊号まで、キッチリと楽しんでおり、この雑誌は自分の人生といっても過言ではない。当然、全部、保存してある。ついこないだも、いつの間にか復刊しているのを本屋で見て、焦りまくるという夢をみたくらいだ。しかも3回目。

  最近、4冊ほど、やはりオークションでバックナンバーを手に入れたが、創刊号から(1冊だけ抜けがあるらしいが)ときたら、喉から手が出るほどとは真にこのこと。14,400円から入札だったが、これまでにないほど、熱心にウォッチしていた。

  しかし、終了直前に上がる上がる……最終的には、一騎打ち状態になり、相手がチマチマと入札し始めたので、一気に44,500円まで入札したが、さすがにそこで息が切れ、結局はあきらめてしまった。まぁ、欲しいことは欲しいけど、さすがにもうオトナですからねぇ(ん? 逆?)。

  と、そこで突然に思いついた。国会図書館には、今までに出版された図書、雑誌がすべて保管されているというウワサ……とはいってもねぇ……そんな微妙な雑誌まで置いてあるもんかねぇ……おっ!? 国会図書館のサイトで所蔵図書を検索できるじゃん……ポチッと……ん? んんッ!? ……置いてあるよ……Oh!mz創刊号から全部ッ!!

  画像の説明

  ちゅーわけで、ほんじゃいっちょ読ませてもらいにいくべ、というワケで、行ってきました国会図書館。

  画像の説明 画像の説明

  まずは場所。国会図書館というだけあって、国会の脇にある。建物は思ったほど大きくはない。どこにそんな大量の図書を保管しているのかと意外になるほどだ。別に厳重な警備があるワケでもなく、すかっと入館。入り口にあるコンビニのATM然とした機械に住所氏名等を入力すると、クレジットカードのようなパスが出てくる。それをSuicaの改札のような機械にかざして入館。非常にアッサリ。

  画像の説明 画像の説明

  中は写真撮影禁止なので、文章での描写になるが、天井が高い上に大きな吹き抜けを有し、意外と贅沢な空間の作りになっていて、図書館特有の圧迫感は皆無。というのも、基本的に図書はすべて裏方に保存されていて、本棚というものが目の付く場所にないせいもあるだろう。利用者は、結構いる。概ね、容量の6〜7割の入り、という感じ。

  と、ココでイキナリだが、友人と待ち合わせているので、まずは6Fの食堂へ。食堂は、極めてフツーな、むしろ、前時代的な社員食堂である。とはいっても、高いだけに見晴らしはよく、注文のざるうどんも安い割りにはマズくはなかった。午前から午後へ昼飯を挟んで調べ物を継続するにも安心である。なお、土曜ではあるが、12時30分においても、大した混雑はなかったコトを書き添えておく。

  画像の説明

  ネタついでに利用者登録。書式を埋め、免許証を提示して、カウンターで10分程度。登録すると、次回からパスワード入力による入館ができるようになる。通常の入館でも大して面倒ではないが、それ以外にも書誌のコピー郵送サービスが受けられるようになるとか。まぁ、ページ不明ではコピーは頼めないので、あまり利用する局面があるとも思えないが。

  さて、早速、お目当てのOh!mzを閲覧することにしよう。国会図書館での書誌閲覧は、すべて端末から依頼する。入館時に借りたパスをずらっと並ぶ端末(百台以上ありそう)の一台にかざし、検索。「Oh!mzを創刊号から借りられるだけ」として、確定する。あとは、雑誌カウンタで数十分待つ。最近は絶滅したが、病院の薬待ちみたいな雰囲気になっている。ディスプレイに自分のパスの番号が出てきたら、カウンタに行って書誌を受け取るのだ。

  しばし待つと出てきた。ん? 間違い? エンジ色の分厚いバインダが6冊……いやッ、間違いじゃない、バインダに閉じられているんだッ!!

  いそいそと椅子に戻ってバインダを眺める。背表紙には、1-7、8-13、14-19、20-23、24-27、28-31、とある。貸し出しは一度に3冊とあったので、創刊号、2号、3号が来ると思っていたのだが、一気に31号まで来てしまった。オイラは20号以降は持ってるので、頭の3冊が未体験ゾーンなワケだ。ドキドキしてバインダを開く。ほとんど痛んでいない表紙が現れる。ワクワク。

  画像の説明 画像の説明

  一番に目に入ったのは、目次の「山本寛」の文字。なにッ!? 創刊号から書いてたのか!? 実は「山本寛」とは、かの「祝一平」氏の昔の名前。「MZ-80B実践道場」という記事にて、いきなり冒頭からMZ-80Bの手引書を「手抜書」と称し、中に載っているマシン語モニタに何の説明もない旨をツッコんでいる。記事は、電子オルガンとチェックサム付きダンプリスト入力ツール。電子オルガンに関しては、いきなりBASICの限界を示し、サクッとハードを叩いている。ハードを直接ドライブするのが好きな氏らしく、極めてストロングタイプな記事である。

  2号の「MZ-80B実践道場」には、早くも「ジョセフソン素子(もとこ)」というネタが登場。記事は、大砲を打ち込んで敵を倒すという3D描画のシミュレーションゲーム。うぅむ、移植したいな、コレ。

  3号はポケコン特集。いきなりのポケコン特集は、当時、PCを買えずに、ポケコンでお茶を濁していた人が多かったことの表れであるに違いない。

  4号で、出たコレ。伝説の「シャープに爆弾を仕掛ける会」である。サブタイトルに「設立準備委員会よりのお知らせ」と付いているが、その実は新機種であるMZ-2000のレビュー記事である。氏はMZ-80Bに大枚はたいてG-RAMを増設したが、MZ-2000は標準になっているばかりか6万円も安くなっていることに言及し「爆弾を仕掛ける」という動機の説明としている。ちなみに、この号のカラーページには「おどろきの8色表示」として、カラフルな画面写真が掲載されている。8色でおどろきとは、隔世の感がありますな。

  そしてその後、同会は自爆、山本氏は米国に亡命したことになっていたが、その後、米国から言語LOGOの開発者インタビュー記事を寄せていた。なんでも、LOGOはCで書いたとか、7歳からプログラミングを始めたとか、米国のプログラマは根アカ(根暗の逆)だなどという、ちょっと死語的な表現がなされているのも興味深い。

  だいたい、Oh!mzの記事としてはそんなところ(主に目が行ったのは祝氏の記事ばかり)だったが、載っている写真がコレまた面白かった。秋葉原の目抜き通りを愛三電機から中央線高架まで写した写真とか、ラジオ会館の外観とか、ほとんどそのまんまだ。ラジオ会館の「MyWay1」「MyWay2」という看板は当時からあるんだねぇ。

  画像の説明 画像の説明

  本当はOh!mz以外にも「マシン語でゲームを作る本―ダメ男君と先生のマン・ツー・マン学習」という、「まさにオイラがマシン語を学んだ本」に、再度、目を通してみたかったのだが、これは次回のお楽しみにして、国会図書館を後にした。

  画像の説明

  さて、ついでに秋葉に寄って帰る。やはり買うものはなかったが、イッペイへのお土産に、あきばおーで、「光るコマ」を200円で、パッケージソフトのジャンク箱から「プロアトラスW3全国版」を3000円で救出して帰宅。光るコマは回してみてビックリ。なんとレーザーで床に輝線を描き出すというシロモノ。部品としてもレーザーモジュールは200円では買えないぞ。イッペイはかなり気に入ってしまっているので、当分はバラせないが……もう一個、買おうかしらん。

  ちなみに、カミさんに国会図書館のことを話すと、カミさんのお父さんが、つい先日に国会図書館に見学に行ったという話を聞かせてくれた(カミさんのお父さんは図書館でボランティアをしている)。なんでも、国会図書館には地下8Fの書庫があるんだとッ!! なにぃーッ!! そりゃ、あの地上部分にそれだけの本が収まるわけないわなぁ……今度は見学にも行きたいわいッ!!

  なんだか、支離滅裂な記事になったが、なにしろ今回、国会図書館で古い雑誌のバックナンバーを読んだ、という経験をしたことで「この世の本はすべて俺の手中にある」という気分を得ることができた。コレクタ成分がないとはいわないオイラであるが「あそこに行けばなんでも読める」と思うと、なんだか妙に気持ちが落ち着く感じだ。

  しかし、最強なのは「オイラの横で週刊ジャンプを呼んでいたガキ」だな。国会図書館まできてジャンプ(しかも新しめ)を閲覧とは贅沢なッ!! こーなったら、オイラもコロコロコミックの復刊版を買うのではなく、ひとつ国会図書館で……。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]
横須賀のアランプロスト (2007-10-02(Tue) 23:38)

国会図書館にはエロ本まで所蔵しているというウワサがあるけどホントなんですかね.....。是非人柱を!

フルタニアン(管理者) (2007-10-03(Wed) 10:24)

ググれッ!! ……じゃなくて、国会図書館のサイトで検索すればわかります。ちなみに、週刊プレイボーイは創刊号からありますね。ただし、一部、エ○マンガで発見できないものがありました。国会図書館にも限界はあるようです。<br>#○ロマンガについては再ツッコミ禁止で

神尾 浩 (2010-02-22(Mon) 16:21)

Oh!MZに関して検索していて貴殿のブログにたどり着きました。<br><br>貴殿がOh!MZおよびOh!Xを持っておられるとのことで、相談させていただきたいことがあり<br>連絡を取りました。<br><br>当方、X1のエミュレータ(Windows上でX1の機能を動作させる環境)の動作確認などに<br>Oh!MZの載っていた記事を探しています。<br><br> The Sentinelという連載記事で、1985年6月から、Oh!Xにかわって1995年12月まで<br>連載されていました。そのコピー欲しくて、国会図書館に複写依頼しようと考えていますが、<br>対象の記事が各号について何ページから何ページまで記載されているのかわからずに<br>困っています。<br><br>もしよろしければ、以下の雑誌に付いて目次のページのコピーをとっていただけないでしょうか?<br><br>Oh!MZ<br>1985/08から1985/12<br><br>あるいはそれぞれの号での The Sentinel の開始ページと最後のページを教えていただくのでも<br>かまいません。<br><br>お忙しいところ申し訳ありませんが、まずは、上記の作業を行っていただけるかどうかを<br>ご連絡ください。<br><br>よろしくお願いいたします。