SVX日記

2004|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2019|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2020|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2021|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2022|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2023|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2024|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2025|01|02|03|04|05|

2005-01-04(Tue) ナビホーク、ホーデン

  愛用の腕時計の電池が切れてきた。液晶のデジタル表示が薄すぎて読みづらい。ふと気になって昔の記録を引っ張り出せば、1999年6月26日に購入とある。軽飛行機の免許を取ろうと、初めてロスに渡米した2週間後だ。ちょうどカミさんと遊びに行き始めた頃でもある。計算すると5年半か。それだけ電池が持てば、まぁ文句は付けられない。

  画像の説明

  この腕時計はシチズンのナビホークという機種なのだが、いわゆるブライトリングのナビタイマーの系列に属すフライト用ウォッチである。基本的にはナンチャッテなのだが、周囲を取り囲む計算尺は実際に使えるレベルだし、盤面上部のUTC(標準時)表示は飛行気象情報のチェックに便利だ。まぁしばらく飛んでいないので、計算尺はちょっとした計算(車の燃費計算や呑み会のワリカン等)に使う程度、UTC表示はお飾りに成り下がってはいるが。

  ちなみにこの時計の針は一般のムーブメントとまったく異なり、ステッピングモータによる制御となっている。見た目はアナログだが、内部的には完全なデジタルウォッチなのだ。長針は20秒ごとにカクッと動くから、角度分解能は2度だな。で、その特性を生かした面白い機能がワールドタイムウォッチ機能だ。デジタル表示部でプリセットされた30都市から任意の都市を選択してボタンを同時押しすると、アナログ表示の時間とデジタル表示の時間がスッと入れ替わる。つまり長針と短針がグィーンと動くのである。この機能は海外旅行のときにかなり便利で、デジタル表示で現地時刻をチェックしつつ、飛行機が着陸寸前にアナログ部に現地時刻を瞬時に持ってくることができるのだ。また日本時刻だけを特別扱いしているわけでないトコロも設計思想の次元が高くて気に入っている。どの時間帯も等しく扱われており、真のワールドタイムウォッチといえよう。

  ちなみにお値段は4万円前後だった記憶がある。しかし10気圧防水でケースやベルトは軽量のチタン製だ。別に重さなんか気にならないと思っていたのだが、ステンモデルを持ち上げた瞬間にチタンモデルに決めたほど歴然とした重量差があった。チタン丸出しのカラーリングも地味ながら雰囲気がよくて気に入っている。逆に気に入らないのは盤面下部のモード表示針と蓄光塗料。針でモードを示すというのはちょっと違うような気がするんだよね。蓄光塗料は単に蓄光力が弱いから。暗いとほとんど読めないので、意味ねぇのだ。

  ま、そんな話はともかく電池交換が必要だ。このままだと近いうちに止まるのは間違いない。当然、自分で交換しようと思ったのだが、この時計は防水時計であるから裏ブタがネジ込んである構造らしく、専用工具がないと開かないらしいのだ。安ければ工具を買おうとも思ったが、オークションで1,500円だ。高くはないが送料込みだとソコソコするし、1度使ったら向こう5年は使わないだろうこともシャクにサワる。φ2mmの小ネジを鉄板に数本打ち込み、即席に工具を自作したろか?

  だがまて、防水時計は通常の店では電池交換してくれないという情報もあるぞ。メーカで電池交換の後、防水試験をする必要があるのだそうだ。てことはシチズンに送らなければならないということか。面倒だが、せっかくの防水機能だ。無理に自分で電池を交換して無駄にするのは惜しい。しかし防水テストまでするとなると費用はどれだけかかるのか? 4万の時計に電池交換に2万必要だとしたら、フツー理不尽を感じるよな。だが愛用の時計でもある。せっかくならついでにモードボタンの戻りが悪いのや、金属バンドの歪も直したいのだ。

  しかしながらシチズンのページにはどこをみても「電池交換についてはお問い合わせください」としか書いてない。電池交換は継続して時計を利用するための不可避な作業だと思うのだが、その情報がまったくないというのはどうなのだろう? 使い捨てを奨励しているとまではいわないが、そんなニオイを漂よわせているといっても過言ではないのではないだろうか。むぅ。


2013-01-04(Fri) PSPにワンセグチューナをプレゼント


2014-01-04(Sat) 艦これグッズ作り、その1

  お正月は、凧揚げと羽根突きだろ! ……と、年末にダイソーで羽根突きセットを買ったのだが、実際やってみるとムチャクチャ難しく、3分で飽きた。というか、包装の厚紙を切って糊でくっつけて羽にしろってのは、さすがに無理がないか?

  で、ふと「艦これ羽子板」を作ってみることを思いついた。中破の絵を書いて、顔にスミを入れたりしてみたい。ひとつは五月雨、もうひとつは五十鈴……のつもりだったが、どうも下絵を書いても五月雨っぽくならない。五月雨は後回しにして、五十鈴を先に着色してみた。

  画像の説明

  半分ふざけて始めたのだが、やりだすうちにマジに……気づくと半徹してしまっていた。

  ガキの水彩絵の具を借りて着色したのだが、ガンバった割には、小学生が水彩で書いたポスターみたいになってしまった……いや、確かに同じ画材を使っているんだけどさ。

  特に心得もなく「思いついてやってみた」にしては、悪くないデキのような気もするが、さすがに絵に打ち込んでいる絵師の方々みたいにはいかんわな……うーむ、くやしい。でも、そのうち五月雨の方も作って、来年の正月に備えたい。


2019-01-04(Fri) 真冬のオープンドライブ

  「このクソ寒いのにオープンで走るなんてアホか」と思うかもしれないが、ちゃんと着込んで、窓を閉めて、暖房を効かせれば、十分に快適で、まるで「露天風呂気分」なのは、オープンカー乗りにとっては常識なんだけどね。

 

  さすがに「0℃」となるとどうかと思わなくもないが、他にも2台ほどオープンで走ってるクルマを見かけたし、別に特別というほどのことでもない。

  しかし、なんだか最近、輪をかけて「乗りたいッ!!」という気持ちが強くなってきた気がする。普通に走るだけでも、どうにも楽しいんだよなぁ。


2025-01-04(Sat) 友人とのやりとりを自動化するXalebot-tmo

  先日、亀岡にドライブした夜に「AIとSF」というアンソロジを買って読み始めたのだが、その中の「没友」という作品には唸らされた。人とのやりとりをAIによる代理応答に任せることや、バーチャルに旅行することが当たり前になった時代。旧い友人とのやりとりの末、一緒にバーチャルな旅行に出かけたのだが、カフェで友人が語り出したエピソードから驚愕の事実を知る……という話。

  「没友」は「ぼっとも」と読むのだろう。「ボット」と掛けているわけだ。友人への返信を「ボット」に任せるなんて、なんとも失礼な話だが、メールでのやりとりに限れば、AIによる代理応答は既に実用域なんじゃないだろうか。仕事のどうでもいい相手からのメールなんて、AIに勝手に回答させておけばいい。ヘタすりゃ、こっちが死んでいても、相手は気づかずに給料は支払われ続けるかもね、などとカミさんと冗談交じりに話していた……のだが、ん? それって、別に冗談でもなんでもなく、既に実現可能なのでは? 先日に作ったXalebotを少し改造する程度で。名付けて「Xalebot-tmo」。「tmo」は「Thoughtless Mail Operator」の略。「ザレぼっとも」と読む。

  というわけで、取り組んでみたところ、改造というよりは、AIに与えるプロンプトとメール文面のカスタマイズ程度で済んでしまった。こんな感じ。

# 各プロンプト
@configs[:prompt] = {}
 
#configs[:prompt][:ex_q] = '以下の文章から、名乗りを含む挨拶部分、引用部分を除き、質問内容だけを抜き出してください。'
#configs[:prompt][:ex_a] = '以下の文章から、名乗りを含む挨拶部分、引用部分を除き、回答内容だけを抜き出してください。'
#configs[:prompt][:is_q] = '以下のような問い合わせがありました。'
#configs[:prompt][:is_d] = '以下の回答を行いました。'
#configs[:prompt][:mk_a] = 'それに対する回答案の作成を%sお願いします。'
 
@configs[:prompt][:ex_q] = '以下の文章から、引用部分を除き、内容をそのままの抜き出してください。'
@configs[:prompt][:ex_a] = '以下の文章から、引用部分を除き、内容をそのままの抜き出してください。'
@configs[:prompt][:is_q] = '以下のようなメールがありました。'
@configs[:prompt][:is_d] = '以下の返信を行いました。'
@configs[:prompt][:mk_a] = <<MK_A
それに対して返信内容の作成を%sお願いします。
なお、以下の例文に近い口調でお願いします。
「ふるたです。
 
はいはい、OKですよ。金曜ね。
 
ヤベシは休暇なのだよね。到着時刻はいつ?
時間によっては、自分がちょっと早退してもいいけど。
呑みは例によって、しげか月姫がいいな。
できることなら、カラオケは呑みより先にしたい。
 
ちなみに、金曜なら犬川くんは誘えばくるかもしれんが、
例のカラオケ問題があるから、ちと微妙かも。
 
ということで。
 
15時に抜けて、ホテルに迎えに行き、カラオケ2時間、
18時頃からしげで焼き鳥、締めはその辺でコーヒーって感じかな。
 
まー、彼の場合、たぶんそういうんじゃないんだよな。
 
15時始めだと、一緒に職場抜けるわけにもいかんし、まぁ、今回は誘うのはヤメとくか。
ヤベシがゴリゴリに押すなら考えなくもないけど。
 
宿は了解しました。そこ、歌のレッスンに行くときに通る道のすぐ脇だわ。」
MK_A

  最後、返信内容の作成指示がちょっと長いが、メールの文面を自分っぽくするために、過去に自分が返信した2通のメールの文面を渡しているからだ。今回は、適当に手動で見繕って固定的に与えているが、返信する相手によって、実際に過去に自分が返信したメールの文面を呼び出して渡すことも容易に実装できるだろう。

  で、ChatGPTの、今回は最新に近い「o1-preview-2024-09-12」を使って動作事例を作ってみた。それが以下である。

  画像の説明

矢部です。
 
7/29の10時〜7/30の12時半まで名古屋金山でお仕事でいます。
もしよろしければ、7/30の13時頃からあそびませんか?
遊べるようであれば、7/30の宿泊を取りますので早めにご連絡いただけると嬉しいです。
 
よろしくお願いします。

  名前は仮名の矢部くんにしてあるが、ほぼ実際に過去に友人から受け取ったメールである。で、自動生成された返信が以下。

ふるたです。
 
はいはい、OKですよ。7/30ね。
13時から遊べるとのこと、いいですね。ランチでもしながらゆっくり話そうか。
その後、もしよければカラオケでも行きます?できれば最初にカラオケ行きたい派なんだよね。
呑みは夜にでも、いつもの「しげ」か「月姫」がいいかな。
 
ところで、犬川くんも誘ってみる?でも例のカラオケ問題があるから、ちょっと微妙かもね。
まぁ、ヤベシが強く望むなら考えるけど。
 
宿泊の件、了解しました。早めに予約しておくと安心だね。
当日を楽しみにしてます。
 
ではでは。

  先に例示した文面に内容が引きずられすぎている傾向はあるが、意図はちゃんと消化されていて特段の矛盾はない。自分(オレ)から見ると文面のクセはちょっと違うが、数十行程度の例示でこの文面なんだからデキすぎレベルだろう。

矢部です。
 
返事ありがとうございます。
日曜日のホテルは伏見駅近く(ホテルハルミトンブラック)です。
なので、待ち合わせ場所は伏見駅近くがうれしいです。
待ち合わせ時間は13時頃を希望します。
お昼は各自済ませるか、一緒に食べるかどちらにしましょうか?

  さらに、ほぼ実際に過去に友人から受け取ったメールを返信してみる。で、自動生成された返信が以下。

ふるたです。
 
はいはい、OKですよ。7/30の13時、伏見駅ね。
宿も了解しました。ホテルハミルトンブラックか、あそこは場所的に便利だよね。
ランチは一緒にしましょうか。お腹も空くだろうし。
伏見の近くに美味しいパスタのお店があるんだ。そこに行ってみない?
その後は、カフェでゆっくりお茶でもしながら話そう。
 
そういえば、犬川くんも誘おうかと思ったけど、日曜は予定があるかもしれないし、今回は見送っておくよ。
ヤベシがぜひというなら連絡してみるけど。
久しぶりに会えるのを楽しみにしてるよ。
では、当日は13時に伏見駅で待ち合わせましょう。
 
よろしく!

  現実の自分(オレ)には「伏見の近くに美味しいパスタのお店」の心当たりはないが、返信内容としては特段の矛盾はない。よく見るとホテル名のタイプミスまで修正されている。これ、実際に友人の矢部くん(仮名)が受け取っても気づかないだろうな。

矢部です。
 
お昼を一緒に食べる件は了解しました。
私の方でも2,3見繕っておきます。
その後の予定はノープランなのでお任せします。
大須まで足伸ばすのもありかもしれませんが、暑そうなのでどうですかね。
夜の食事場所はフルタのお任せに甘えてもいいですか?

  さらに、ほぼ実際に過去に友人から受け取ったメールを返信してみる。で、自動生成された返信が以下。

ふるたです。
 
ヤベシ、お昼一緒に食べるの了解。
こっちでもいくつかお店をピックアップしておくよ。
 
午後はノープランとのことなので、涼める場所を考えておく。大須もいいけど、確かにこの暑さは厳しいかもね。
夜の食事場所は任せてくれてOK。良さそうな店を探しておくよ。
 
宿は伏見のハミルトンブラックね。そこ、よく通る道だよ。
じゃあ、当日は13時に伏見駅で待ち合わせで大丈夫かな?
 
当日、楽しみにしてるよ。

  ちょっと最後の確認が繰り返されているが、明確な確認がなされなかったからか? なんにせよ、許容範囲ではないかと思う。うーむ、実際に代理応答させていれば、約束をすっぽかすことになるが、代理応答としては完走してしまったと言えるんじゃないだろうか。

  これ、実際に友人に対して使うつもりはないけれど、こんな簡単な仕掛けであっても、相手側からすれば十分に自分(オレ)が存在しているように見えるわけで、それこそ、こっちが死んでいても気づくことは難しい。それって、ネット上に自分(オレ)が存在していると言っても、もはや過言ではないのではないか。

  今やSF的な「肉体を捨ててサイバースペースで生きる」という概念に新鮮さを感じることはないけれど、どうやって「精神をサイバースペースに転送するのか」という疑問に対しては、現実が先に結論を出してしまった気がする。つまり「AIに『クセ』を覚え込ませること」がそれなのだ。

  昔「ザ・フライ」という映画を観て「肉体の物質転送」が、実は「複製」と「削除」との2ステップで実装されていたならば、転送先の自分は「他人にとっては自分でも、自分にとっては他人ではないか?」という発想でSFを書いたことがあるのだが「肉体を捨ててサイバースペースで生きる」ってのも、なんだかそれに似たような薄ら寒さを感じるなぁ。